中古マンション選びのポイント12 物件概要から敷地の権利形態

敷地の権利形態とは

 

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まず、敷地とは何ぞや。

所有権

(画像をクリックで拡大します)

簡単ですね。そのマンションが建っている土地がどういったものか、です。そこには敷地内の公園や駐車場も含まれます。

土地にはいろいろと決まりがありまして、容積率だとか建蔽率だとか。要するに土地に建物を建ててもいいんだけど、或る程度の面積だけは地面でのこしておいてね、というものです。

マンションは建物が上にながくなりますので、容積率を考えてときに空地部分がどうしても必要になりますし、もともと建ぺい率でこれくらいの土地は残さないとダメというスペースが決められています。こういったスペースは避難所としても使われたりする場所です。

で、この建ぺい率や容積率は土地の種類によって決まるわけですが、まぁ、すでに建っちゃったものなんで、そこは実はどーでもいいこととして。建て替えには影響しますが、まぁ、それもないでしょう。

その土地の種類の中でどうしても注意したいのが、「権利形態」だったりします。

敷地の形態とは、簡単には、人から借りてるか、所有しているものなのか、になります。権利名でいうと、「借地権」が付いている土地か、「所有権」となる土地か。

この権利の違いがどうなるかというと、やはりお金が毎月かかるかかからないか、が一番表面に出てくるところでしょうか。

土地を借りて、その上にマンションを建てているわけでして、土地代、つまり賃料がかかります。ただ、自分が所有をしているわけではないので、逆に言えば税金はかかりません。

一見、毎月賃料を払うのがばかばかしい、と思えるかもしれませんが、税金を払わないで済むとなったら、若干和らぐのかな?

もっといいのは、こういったマンションは価格が相場よりも100~150万円は安いです。安いことからわかりますが、結局敬遠されていると。

どういう計算をするにしろ、所詮は地主さんは借地として儲けているわけなので、当然税金より高額な料金が設定されているわけですが。まぁ、まるまる賃料ばかりを持っていかれているわけじゃない、ってことで。

私が「借地権」マンションを買うかといわれれば、買いません。先ほども言った通り、売りにくいから。

 

借地権がいけないわけ

 

結局、借地権のマンションは通常好まれません。

それを如実に表しているのが、さきほどもお伝えした通り、価格ですね。

近隣同様物件で、比較してみると「なんでこっちの物件、こんなにやすいの!?」って思う物件があるとします。

で、この敷地の権利形態をみると、「旧借地法」とか「借地」「借地権」なんて書いてあったりします。「8000円/月」とかね。

なるほど、これだから安いんだ、と。

で、どれくらい安いかというと、相場の100万円前後は安かったりします。100万円って、結構大きくないですか?

借地料と税金をさしい引いて、所有するよりも年5万円高かった、ってなった場合、100万円やすかったりしたら、20年分でやっとペイされます。その間に売り抜ければ、お得でしょう。

ただ、当然売るときがまた大変なので、意味ないですけどね。この計算は。

 

で、これだけではなくて、もう一つの問題がありいまして、やはり借りてるものは返さないと、ジャイアンになります。

特に、「定期借地権」とされているものについては、その賃貸年数がきた場合、返還しないといけなくなります。つまり、マンションを取り壊すと。

なので、例えば、50年の定期借地権で築30年のマンションを購入しようとすると、あと住めるのは20年になりますよね。若い世代のかただと、やっぱり厳しいでしょうね。年寄りでも、最近は平均寿命伸びてますからね。

10年くらいしか住むつもりないよっていいっても、その後、あと10年しか住めないマンションにいったい誰がいくらのお金を払えるのでしょうか。

そんなわけで、借地権付きのマンションは売れない、といったことになるわけで。

ただ、実際は売れているんですよね。きっとすごい値段ではあるのでしょうけど。借地の残存年数が40年とかいうマンションもありますからね。それくらい行くと、もう将来なんてわからないレベルですよね。それくらいの物件なら、うれるのかな。

 

結局、あなたがどうしたいか

 

まぁ、なんだかんだ言って、結局はあなた次第!なんて無責任な回答になってしまいますが。

例えば、取り壊しになろうが、そのマンションに20年住んでればいいや、と割り切った人がいたとした場合、それはそれで、完結するのかな、とおもいます。

逆に、賃貸代わりに10年だけ安いマンションを買って住んで、転売してチャラにしたい、ということになれば、この借地権は大きなハードルになることは間違いありません。残存年数が30年あったとしてもです。

なので、あなたがどういった利用をしたいのか、次第でしかありません。確かに、購入費が安いのは確実ですし、魅力的なのかもしれません。

 

不透明な部分として残っているのは、現実はどうなるか、です。

借地権が切れたらほんとに立ち退きの取り壊しなのかどうか。マンションの取り壊し規約も法改正で変わったことですし、ほんとに取り壊されるのかどうか。

今の日本で、実際にそういった事例があったのか、わかりません。定期借地権が制定されたのがそんなに古いものでもないですし、50年以上の借地期間が決められているので、いまだにそのリミットを迎えた物件がないんじゃないかな。

はたして、そこの住人が、期限がきたので、一斉に撤去しましょう、ということができるでしょうか。

必ず、難癖つけて、居座る人間もいるように思いますし、立ち退きという一番むつかしい課題にぶち当たるような気もします。

買う時はいいんです。契約するときは、はいはいって、みんないうんですよねぇ。

実際、にタイムリミットがきた時にどうなるか。これからの日本の住宅市場としては注目されるところですね。

 

では、良き物件に出会えることを!

 

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