DIYのタイルカットの基本はこうだ!
トイレ床へのタイル施工をDIYでやるという話の続きです。
前回は道具までお伝えしましたね。グラインダーとダイヤモンドカッターを買いましょうと。それを手でもってタイルに当てて、切るというよりは、削る作業をします。
ガラス、つまり磁器タイルであれば、「ガラス切り」を使った簡単な方法はありますが、タイルのほとんどは焼き物である陶器になるので、そうはいきません。
カットするには「削る」しかないのです。木をやすりで削るみたいなものですね。
で、前回挙げたトイレ本体の根本のカーブに合わせて切るということですが、これがむつかしいわけです。
ので、まずはストレートにカットする方法です。基本になりますから、しっかり覚えておきましょう。
下準備はしっかりしてくださいね。必要なものは、
タイルカットに必要な道具
- マスク
- 耳栓
- ゴーグル
- カットする場所を囲むビニール
- 霧吹き
- t5~10mmべニア50cm(カット時の当木)
ゴーグルは破片が目に入ったら大変ですので、必ずつけてください。飛んできます。耳栓は、かなりの騒音になりますので、絶対にしてください。聞こえなくなります。
ビニールは、一番大きなゴミ袋をカットしてもいいです。浴室や廊下など狭い行き止まりの場所がいいですね。囲えますので。
で、カットしたら粉が宙を舞っていますので、霧吹きで落とすといいです。水をかけながらカットしたいところですが、電動工具がショートしますのでやめましょうw
以上が絶対に守ってほしい注意事項ですね。
タイルを貼るのに必要な間材(接着剤など)
- タイル用ボンド
- タイル用目地材
- 調整用のスペーサー(樹脂板t0.5、1、3mm)
をそろえてもらえればよいです。
ボンドはいろいろあるのですが、下記に出てくる平面合わせを考慮して、コンクリボンドK10の使用をお勧めします。
業者の場合、早く作業をしたいので速乾性のあるものを選びますが、DIYでは作業しやすさを重視しましょう。
目地材は市販の抗菌剤入りや色などいろいろありますので、好きなのを選んでいただければと思います。
1.タイルと床の平面合わせ
タイルを並べられる個所に並べてみると、でこぼこすると思いますし、場所によってはカタカタ動く場所があります。これは床の平面がうまく出ていない状態です。コンクリを薄く流して水平に、という方法もあるのですが、正直大変です。ので0.5mm厚のスペーサーを用意します。ホームセンターで樹脂板を売ってますので、それを買ってきましょう。
これを3cm角くらいにカットして用意します。場合によっては調整量がかなり必要な場合がありますので、1mm厚もあったほうがいいかもしれません。
中央に並べたタイルを中心に高さを調整していきます。まずは仮置きなので、調整量が少なく済むように大体で合わせこんでください。カタカタするタイルの隙間にスペーサーを挟んでいく、といった感じになるでしょう。
現段階では「だいたい」でいいです。カットしないと並べられないタイルもありますし、これくらい平面出しをしないといけないんだ!の目安程度ですね。
2.カットするタイルの寸法測定
まずは必要な寸法を測ります。実際に並べてみてください。片側から詰めてい行くと簡単ですし、中央から均等に分けたいのであれば、手間はかかりますが、それはそれで良しとしましょう。
実際並べて、最後の一枚を置きます。タイル間は3mm隙間を残したいので、板かなにか、スペーサーを挟むことをお勧めします。また、両端は巾木やもう一段タイルを施工するのであれば、その厚み分はごまかせるので、隙間が空いていても構いません。その位置で表面側にラインを引いていきます。鉛筆がいいかと思います。
なので、壁際3mm、タイル間3mmの合計6mm小さくしてもいいでしょう。弊社の場合、側面も一段はタイルを貼っていくので、タイル厚さ分はごまかせますが、なるべく隙間はできないようにしています。
寸法測定ポイントは、実際にならべてみること、です。
3.タイルを型の線に沿ってカットする
で、寸法測定したものにマーキングをしますが、このマーキングに沿ってまっすぐフリーハンドで削っていくというのは至難の業です。手がブラたらおしまいですし、高速回転しているカッターを固いタイルに充てるわけなので、ブレないわけがありませんよね。
(画像をクリックで拡大します)
で、必要なのは厚めのまっすぐカットされた板(当木)ですね。10mm厚のベニヤで可能です。よくホームセンターの資材置き場の端材で売ってるもので結構です。
タイルサイズは30cm位のものが多いので、50cmの長さがあれば大丈夫でしょう。当て面は直線であることを確認して下さいね。
で、この木をマーキングのラインに合わせて当てます。カッターの刃は砥石なので木など柔らかいものに対しては削れません。この木をガイドとしてカットしていきます。
カット面にもポイントがありまして、表面から徐々に使用側の内側にえぐるようにカットします(赤点線)。少なくとも垂直にカットしてください。表面は寸法通りでも、裏側に行くにつれ出っ張っていったら、寸法が収まらなくなりますので。
ポイントは、表面のマーキングに合わせてしっかり表面をカットし、垂直より内側にえぐるように下をカットしていくこと。
4.並べて貼りつける
寸法をカットしたら実際に並べて置いてみます。いっぺんにカットするのではなくて、一段ずつ並べて接着していくのがいいでしょう。ズレが生じた場合に再度カットしないといけない場合がありますので。
木を付けるのは平面です。一番初めに平面出しをしていますので、それに準じて多少調整しながら貼りつけます。この時、平面を調整したタイルはその下が空洞になてしまいます。そうしますと何か衝撃が入った時に割れてしまう可能性があります。そこでそれを埋めるのが、用意したコンクリボンドです。
(画像をクリックで拡大します)
こちらのボンドは粘性が非常に高く、塊になりますので、べたっと四隅と中央に盛ります。1か所に500円玉2枚分くらいの面積で、5mmくらいの厚塗りがいいでしょう。タイルが浮いてしまう部分には1cmくらい塗ってもいいでしょう。
四隅はボンドが広がってはみ出ないように5cm位は内側がいいかとおもいます。
で、ならべたら上からぐりぐりと塗ったボンドをつぶすようにこすりつけます。タイルの裏側は溝が掘ってあり、その隙間を介して伸びるようになっていますので、厚塗りでもボンドは吸収されます。
5.貼り付け後タイルがずれないように固定する
このボンドは固まるのに1日はかかります。その間もトイレは使いますので、ずれないようにスペーサーを必ず挟んでください。これがないと知らない間にタイルがずれてしまいます。
また、床に挟んだスペーサーがずれないように気を付けましょう。数枚使う時はテープなどでまとめておくといいでしょう。
タイル貼りつけ時のポイントは、ボンドを厚塗りにして、ぐりぐり押し付けて、ずれないようにタイル間にスペーサーを入れる、です。
以上が、タイルをカットして貼りつけるの直線部分の話でした。おそらく、トイレの手前から2段くらいはこれだけでいけるのではないでしょうか。
次回は局面のカット方法についてですね。